腹 減った

　インスタントの焼きそばというと袋麺なら日清焼そばが懐かしく、かつ、定番であって、実に美味いが、あれをパッケージの指定通りに作ると必ず麺が柔らかくなりすぎてべっとりとした仕上がりになる。野菜なんかを混ぜると違うんだろうか。
　カップ式の焼きそばならペヤングの一人勝ちだと思うのだけれども、若き日にさんざん食っていた記憶と比べると、「麺がちょっと変わってないか？」と不満である。かつてのようにもそもそした食感と明らかに違う。

　食いもんのイメージというのは人それぞれであり歳とともに変わったりもするから、まあ、その辺のところは気にしない方が幸せなんですけどね。

　先夜、夜中に腹が減ってたまらないから、キッチンの戸棚の収納物を見たら、本来の目的であるカップヌードルのカレーがないではないか。
　その代わりに、同じメーカーの焼きそばがあったので、仕方なく食うことにした。いわゆるUFOね。



　特に目新しくもない姿ではあるが、かつて食ったUFOと麺の姿が明らかに違う。
　ソースを混ぜてスパイスを振って食べると、これは実になんというか悪くない。
　相当に高度な方面に変わっている。
　かというて、インスタントのカップ焼きそばの域は出ないのが当たり前なんだが。
　妻が買ってきたので値段は知らない。多分、袋麺の焼きそばよりうんと高いんだろうなと貧乏性の私は考える。

　UFOでなくて、U.F.O.なのを今回はじめて知ったという情けなさ。
　ごちそうさまでした。