2015年01月08日

七草粥

 せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ これぞ七草
 という、もう数十年前に母から教わった、七草の和歌をこの季節になると思い出すという、パブロフの犬みたいな私。
 「それにしても」と、「『七草粥』だなんて言っても、その陣容はほとんどが雑草じゃねえか」とバチ当たりなことも思うのは、少年時代に与えられた『少年百科』とかいう本に「雑草の食べ方」なんていうのがあって、それに従い、ほんとにナズナやペンペン草を食った私が言うんだから、特に問題はなかろう。
 まあ、そんな本がなくとも、昔は子供業界(笑)のアレコレで「これは根っこをかじると甘い」とか、先祖伝来なんだろうな、いまだそういう伝承と伝統が息づいていた時代を過ごしたから、雑草でも何でも食えればいいのだけれども。
 さすがに彼岸花の球根の毒抜きまではしなかったのが、飽食の時代の黎明期にあった、我らのため息みたいなものか。

 与太はさておき、七草粥
 いちんち遅れで今日頂いたのでなくて、昨日の更新のあとに食したので、本日のUPとなっちまった。
 妻が今ではスーパーでセットになっている七草を刻んで粥に炊いたのを頂きました。

七草粥

 粥としては、いい感じに仕上がっている。
 ただし、「食えるか食えないか」と判断を迫られたら「食える」と答えざるをえないけど、「美味いか不味いか」レベルに論点を移行すると答えは「微妙」だ。
 普段は味わえない奇妙な香りと匂いの入り混じったものが粥をすする鼻先に立ち上る。これには好悪のせめぎあいは避けられぬかと。
 粥の好きな私にしても、中華粥の薬味のシャンツァイやら腐乳の匂いとも違う、「薬臭い」ような何とも……。

 てなことを脳内で抜かしつつ、おかわりして鍋にあった全部を平らげたのだから、何ともはや、文句は言えぬ。
 一年に一度は米作が日本に渡来して以来の「幸せ」をすすって、今年も年初を迎えられたことへの感謝をせねばなるまい。


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