2015年09月25日

チリメンジャコ

 朝飯の焼き秋刀魚の画像をネットに投稿した国会議員が、その頭の向きが逆だのどうだのと批判されたYahoo!のニュース記事を読んだ。
 一般的に焼き魚は頭は向かって左が「正しい」のだそうだが、その国会議員の画像は右を向いていたんですよね。で、「そんなことも知らんのか」との批判が寄せられたせいで、画像は削除されてしまったらしい。

 我れ、思う、「そんなもん、どうだっていいじゃない」と。
 料理にいろいろな作法や風習があるのは十二分に認識しているけど、どっかの料亭で食っているんじゃなし、個人的な食事なんだから、秋刀魚の頭が右だろうと左だろうと、「ほんとにどうでもよかないか!」と私は声をにしたい。

 正直、秋刀魚は私も頭は右に向かせたい。
 秋刀魚は骨からの身離れもよく食べやすい魚なのだが、一部、頭の付け根とか尻尾のあたりとか、箸で引っ張るだけでは取れない身がある。そういう場合に、左手で魚体を押さえれば、少しは箸の引っ張り具合が増して、うまく身がとれる。
 その時に一般的な、頭が左では当然ながら我が左手は頭を押さえざるを得ない。頭が右だったら尻尾を押さえるだけで済むのに……。
 押さえるのが頭と尻尾とではどう違うって? 押さえたゆえに手に付いてしまう秋刀魚の脂と匂いが尻尾の方がずっとすくなくてすむでしょう。秋刀魚の頭の脂分でべとべとになった手をあなたは好きか? ま、どうでもええが。

 「私は左手のお世話になんかならずに右手の箸一本で秋刀魚なんぞはいちころよ」とか、あるいは、「左手に付着する秋刀魚の匂いと脂っ気が秋刀魚を食う醍醐味なんじゃなくて」とか、そういう方もいらっしゃるでしょう。
 でも、私は箸だけで秋刀魚を食べつくすことなんてできないし、したがって、左手で尻尾を押さえて、右手の箸で肉をむしりたい。

 だから「個人的に」もの食う場合なんて、作法なんて気にしないでいいんじゃないの? よほどの人外魔境のすべを施すのでなければ。
 でも、その国会議員の場合、その個人的なモノをネットにUPしてしまったから、行かんのでしょうなあ。
 もとより公人、その公人たるお人がもっともっと公的に目に触れるネットで、焼き秋刀魚の頭の右往左往は、ちとまずいかも。

 てなことぬかすほど私は「粋人」じゃなし、ま、いっか。
 そういうわけで、今宵の酒は、チリメンジャコからはじめました。

チリメンジャコ

 パックから皿に取り、そして醤油をたらしただけ。
 スダチを絞るともっと素敵なんだが、これでも十分。
 我が日常酒の焼酎に合うし、そして、ご飯にも合う。茶漬けの相手なんてさせたら最高だ。

 そして、頭が右向いていようが左だろうが、北枕であろうが、天を衝いていようが、どうでもいいのがチリメンジャコの素敵なところだと、今夜のお話は締めくくっておこう。


追記)
 それにしても我が話は毎度毎度長いのう。長すぎるのう。
 食いもんネタはさらっと流さないといけないよねえと、反省。


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