腹 減った

　昨日の午後、【ダントツラーメン】のおかげ様をもちまして、ニンニクとモヤシ香るゲップを発射しながら、クルマに乗って西へと向かった。

　家人は所用でいないので、一人ぼっちのドライブ。
　たまには、いいやね。いや、いつものような気もしないでもない。まあ、家族ちゅうたって所詮は別個の人格が集まっているだけであるからして、「私は私、人は人」、そういうことでよろしい……さびしくはあるけど。

　観音寺の琴弾公園の銭形が見たくなったのだ。



　松林の中にぽっかりと穴があいたがごとくに銭形が浮かび上がる光景を見ていると、なぜだか、微笑が我が表情にそよ風のごとく舞い降りる。
　楽しいものである。
　せっかくだから、その隣りに現行通貨の１００円玉の砂絵をば「掘ったらんかい！」と思うたりもする。
　そしたらもっと素敵に楽しく微笑みの国が出来上がらんか……。ええと思うんやけどなあ。


　銭形を見終えて、琴弾八幡宮へとお参りした。
　四国霊場の観音寺と神恵院とはもう何回かお参りしたことがあるのだが、琴弾八幡宮は初めてだ。



　駐車スペースとなっている広い空き地の西端の建物が琴弾八幡宮の拝殿だと思っていたのだが、さにあらず、大鳥居のすぐ北側から長～～い石段を登ってゆかねばならないのであった。
　階段を上るのは運動不足の身には非常にこたえる、つらい。



　登りきったところにようやく見えた拝殿全景。
　拝殿の屋根の上に見上げる秋の空の爽快感より、「あの石段を今度は降りなくてはならんのか」という述懐が脳裏をよぎる不届き者がワタクシ。