腹 減った

　冬のコンビニで嬉しいものは、おでんに肉まん。
　ただ店の経営方針ならびに顧客層により、置いてあるにはあるものの、おでん鍋の中がさびしく、中華まんのヒーターかなしく、買おうかって気が失せてしまう場合もけっこうある。
　だから、私はコンビニおでんなら某所のローソンと決めている。
　ただ、中華まんはおでんよりもはるかに買う機会が少ないので、どこがどうとか言えないのだ。

　今日、ふらっと入ったコンビニ。
　エスプレッソでも買おうかと思っていたのだが、レジ横の中華まんヒーターの内容物が賑やかで、それ見ただけで、お腹がすいてきて、「肉まん、ひとつ、カラシ付きで」とお願いしてしまったよ。
　１１０円。



　肉まんというか、中華まん全般に及ぶ我が想いでしかないのだけれども、中心部のぐにゅっとひねって閉じました的な絵柄と、その中心へ向かって放射状に際立つ表皮の波が何とも言えず好ましい。

　その造形を前歯で破壊しながら、舌にしびれるカラシの刺激を楽しみながら、「ああ、酢醤油もらったらよかった」と、つまらんところで遠慮してしまった我と我が身を憐れむしかない、冬近き高松の午後であったとさ。